決してかなわないと思われたジャッキー・チェンとジェット・リー夢のコラボレーションがハリウッドの手によってついに実現した。北京プレミアで世界中のメディアを賑わせ、世界の公開国全てでNo.1という快進撃を続けている『ドラゴン・キングダム』。

主演のジャッキー・チェンが昨日、日本で開催された中国・四川省チャリティ・ジャパン・プレミアに引き続き、翌10日(木)来日記者会見の場に姿を見せた。
太陽みたいな明るい笑顔で「皆さん、こんにちは!」と日本語であいさつするジャッキーは、早速「四川省の援助ありがとう。日本政府と募金をしてくれたファンの皆さんに感謝します」とお礼を述べた。チャリティ・ジャパン・プレミアで集まった募金1,378,000円は四川地震復興のために寄付されることが決定している。

今回の来日について「実は時間がなくて本作のPRでの来日はお断りしようと思っていた。でも、(女優・歌手)ジュディ・オングさんから“チャリティ・コンサートを開きたい”といった話を聞いて、ぜひ僕も!と思い来日したんだ。だから映画のPRはそのついで。ソーリー! でも映画のPRはそこまで重要ではないよ。なぜならいつも僕はベストを尽くしているからね」と、冗談交じりで答え自信満々に胸を張った。
そして、久々に日本のファンと対面した感想を「子供のころから僕のファンでいてくれた人が、結婚して子供を産んで、そしてその子供も僕のファンになってくれ本当にうれしい。今ではもうファンじゃなく、大家族のようだね。でも恐ろしいよ、それだけ自分は歳をとったということだから……」としみじみと語り、苦笑いを浮かべた。

ジャッキー・チェンとジェット・リーという“JJコンビ”が話題となっているが、ジェット・リーの印象をジャッキーは、「今回の共演はすごくうれしかった。彼と知り合って20数年になるけど、普通の友だちが親友になり、本作の撮影を終えた今ではすっかり兄弟のような気分さ。昔は映画と武術の話ばかりだったのに、今回はチャリティの話ばかりしていたね」とほほ笑む。

会見でも「僕は映画の撮影がメインの仕事だけど、それ以外の時間は全てチャリティで使っている。僕という人間は一人しかいないけど、できる限りのことはやりたいと思っているんだ。被災地などに行く度に自分の力のなさを痛感するけど、一人でも手助けできるのであれば僕の役目もまだまだあると思う」と、力強く語っていたジャッキーだったが、映画への想いも相当なもの。
「映画は僕の最愛のもの。一本一本ベストを尽くして撮っている。最近は違う役柄にもチャレンジしている。僕は映画の中でも特にドラマの部分を大切に考えているので、“アクション俳優がドラマもできる”と思われるより、“ドラマ俳優がアクションもできる”と思ってもらいたいんだ。映画を通して友愛、平和、団結といったものを伝えていきたいよ」
そして、「俳優として年齢的に続けられなくなったら、監督やプロデューサーをやりたい」と、意欲的な発言で最後まで会見を盛り上げた。

(Report:Naomi Kanno)