恵比寿ガーデンシネマにて絶賛上映中の映画『愛おしき隣人』の公開を記念して、“モリタク”のニックネームでテレビでもおなじみの経済アナリスト森永卓郎と、人気漫画家でコラムニストの辛酸なめ子を迎え、トークイベントが恵比寿ガーデンシネマにて行われた。
森永と辛酸のマニアックかつディープな『愛おしき隣人』トークイベントは以下のとおり。

森永:僕達は、おしゃれな恵比寿のイメージには不釣合いですね。

辛酸:ええ、以前、帝国ホテルで森永さんと対談しましたけれど、アメニティグッズをお持ち帰りなさってましたよね。

森永:えっ、そうでしたかね。僕はこの監督はマニアに違いないと思うんです。フツーじゃないですよ。「何だろう、これはっ!?」と思わされました。岡本太郎さんは「芸術は爆発だ!」と言っていましたが、この映画はまさにそれです。僕としてのこの映画への結論は”幸福論”です。今の多くの人は「お金があるのが幸せ」と思ってますが、実はそうじゃないんです。

辛酸:そうです! 金持ちはむなしいですよ。たいていがDVか女に走るんですよ。

森永:そうそう、話のネタは合コン、節税、インサイドトレードだけ。でも、この映画の人達はお金はないだろうけれど、凄く豊か。ガヤガヤ言いながらも日常を楽しんでいます。ヨーロッパの豊かな文化なんですね。

辛酸:毎日を大切にした方がいいですよね。不幸なシーンもギャグになってます。この映画はそれぞれのシーンがアート作品のようで、展覧会に来たような感じがします。インテリアもおしゃれですし。私、北欧家具が好きなんです。

森永:ええっ? 辛酸さん、そんなイメージじゃないですよね…。この映画には、鉄道好きにはたまらないシーンが出てきます。電車に住めるんですよ! 鉄っちゃんの心で観るとまた別の楽しみがありますよ!