先祖がかけられた魔女の呪いで、豚の鼻と耳を持って生まれてきてしまった裕福な家の娘、ペネロピ。
呪いを解く方法は、男性が全てを受け入れ永遠の愛を誓う事。何度もお見合いに失敗し、ついに現れた青年マックスにさえ裏切られ、ペネロピは長年こもっていた屋敷を飛び出し、自分の人生を思い通りに生きる事を決意する。初めての外の世界で、彼女を待っていたものとは・・・。

『キューティー・ブロンド』のリース・ウィザースプーンが、脚本に惚れ込んで自身のプロダクション“タイプA・フィルムズ”で製作した発のインディペンデント作品、映画『ペネロピ』。
その主演であるクリスティーナ・リッチの来日記者会見が都内で行われた。
10歳で映画デビューし、『アダムス・ファミリー』や『キャスパー』などの作品で子役として個性的な役柄を多く演じてきた彼女は、今回が3度目、14年ぶりの来日となる。
「前からおとぎ話仕立ての作品に出たいと思っていて、ありのままの自分を自分を受け入れて愛するというメッセージが出演を決めた最大の理由。」と語った。
子役時代からのキャリアを踏まえて、「私の頃はそんな事はなかったけれど、最近はパパラッチなど、大人の俳優さえも私生活を注目されるタフな時代。」とコメント。
今後チャレンジしていきたい事は、「若い女性のロールモデルのになるような作品を作っていきたい。けれど最近は『スピードレーサー』という映画を撮り終えて、アクションがやりたいとも思っているわ。」とのこと。
「コンプレックスにとらわれすぎてしまうと、人生を楽しめなくなってしまう。自分をあるがままに受け入れて、自分自身が白馬の王子様になる事が必要ね。」とペネロピ流のポジティブなメッセージを述べた。
以下、質疑応答。

Q:今回の役柄の魅力は?
「ペネロピは豚の鼻を生まれながらに持って生まれてきて屋敷に閉じ込められてしまうという役で、そんな環境にありながら自分らしさを持って自分の世界を作り上げてしまうクリエイティブなところが凄いと思うわ。最近の映画では、若い女性のイメージがネガティブなものが多いけれど、この作品はパワフルでポジティブなメッセージは伝えられると思ったの。」

Q:リース・ウィザースプーンとの共演の感想は?
「彼女とは長年の付き合いで、他人に対して求めるものが大きい人なので自分を主演に選んでくれて嬉しかった。彼女はアカデミー賞の活動などで忙しくて、あまり現場には来れなかったのだけど共演した時はとても楽しい時間を過ごしたわ。とてもファニーで賢い女性よ。」

Q:豚の鼻の付け心地は?
「そこまで不快ではなくて、着けるまでには1時間半かかって、撮影中には鼻の事を気にしないというルールを作ったわ。スクリーンテストの時、監督たちは醜い鼻を使おうとしていたのだけれども、私はもっとかわいいのにして下さいと言ったの(笑)」

Q:マックス役を演じたジェームズ・マカヴォイの印象は?
「とても献身的で、全てのシーンに命を吹き込んでくれました。愛らしい目をしていて、作品に魔法のようなものを与えてくれたわね。」

(池田祐里枝)