いつか自分の夢を実現させる為に、高層ビルの窓拭きで生計を立てる若者たちの夢と希望を爽やかな風に乗せて描いた『青空のルーレット』が初日を迎え、主演の塩谷瞬をはじめ、忍成修吾、脇知弘、川村陽介、MOLE HILL(4名)、西谷真一監督が初日の舞台挨拶に登壇した。

バンドデビューを夢見る主人公タツオを演じた塩谷瞬は、以前『パッチギ!』でもギターを披露しているが、高い所で窓を磨く役どころは初めて。「若干、高所恐怖症だったので怖かったんですけど、気合で乗り越えていく感じで」と話す。
タツオと同じバンドの仲間でベースを担当した忍成修吾は、「リズム感がないものでご迷惑をおかけしましたし、楽器はほぼ初めてに近いので、まさか作品の中でそういうことをするとは思いませんでした」と話した。2人はバンドの練習に苦労したそうで、クランクイン前の一週間の間に、7曲を与えられ、コードも歌詞も決まっていない中、現場でいっぱいいっぱいながら覚えたというエピソードを披露。楽曲を提供したMOLE HILLの新大作も「楽器を触ったことが無い人たちなのに、堂々としていて、プロの俳優は中途半端だとできないな」と、迫真の演技を褒め称えた。

メガホンを握った西谷監督は撮影から一年経って久しぶりに会った出演者に、「貫地谷さんがいなくても十分エロチックで(笑)。彼らの生き様がストーリー。こんなにゆったりした映画もめずらしいと思いますけど、気に入ってもらえたら、親戚でもとなり近所でも一人でも多くの方に入っていただきたいと思います。」と観客にメッセージ。11月3日に公開初日を迎えるライバルに対して、監督は、「いいものが勝つと思いますから。」と自信を見せた。

(Report:Miwako NIBE)