5月16日、映画『そのときは彼によろしく』の完成披露会見が行なわれ、長澤まさみ、山田孝之、塚本高史、平川雄一朗監督ほかが登壇した。原作は『いま、会いにゆきます』『恋愛寫真 もうひとつの物語』を手がけた市川拓司の同名小説で、すでに60万部目を突破するベストセラーとなっている。

6月3日に二十歳の誕生日を迎える長澤まさみは、節目となった本作について、「大人になるための第一歩になれたと思います。」と話し、元モデルを演じるにあたって衣装や髪の毛を明るくするなどの工夫をして臨んだという。「クールな大人っぽい女性を演じられたかなと思います。」とさらに演技の幅を広げたようだ。
アクアプランツ店の店長を演じた山田孝之は、難しい水草の長い名前を披露した。役については「穏やかさを心がけて、カチンときても怒らないように、常に落ち着かせるように心がけました。」と話した。
今まで『木更津キャッツアイ』など今までハイテンションな役が多かった塚本高志は画家の役に挑戦。監督から極力抑えるように指示されたという。「しゃべっているかしゃべっていないか分からないくらいのテンションで演じました。そんな僕にも注目してください。」とアピールした。
絆がキーワードの本作で“固い絆で結ばれているのは誰か?”という問いに、長澤は「マネージャー」、山田は「家族以外だといないです。寂しい人生です(笑)。」、婚約したばかりの塚本は、「お仕事、プライベートでも出会いや運命を感じるので、周りにいる人ですね」と三者三様の答えを返した。
「百夜行」、「セーラー服と機関銃」などテレビドラマの演出を経て本作が初監督となる平川監督は、作品の出来上がりについて「一般の方と一緒に見て、自分の手を離れた時にはグッときました。」と話した。

目には見えないけれど誰もが感じたことのある強い力、そんな力が引き起こすある奇蹟の物語『そのときは彼によろしく』の公開は6月2日より。初夏の話題をさらう一本になりそうだ。
(Report:miwako nibe)