スピッツの音楽から生まれた、ちいさなラブストーリー 『海でのはなし』初日舞台挨拶
12月16日、『海でのはなし。』がユーロスペースにてレイトショー初日を迎え、出演者の宮崎あおいさん、西島英俊さん、大宮エリー監督が登壇した。本作は大宮エリー初監督作品であり、スピッツのシングル集のTVCMを手がけたことをきっかけに製作、Yahoo!にて期間限定でネット配信され、大きな反響を呼んだ。
待望の劇場版の公開初日につめかけた観客は座席だけでなく通路をも埋め尽くすほどの超大入り!「こんなに大勢の方がいらっしゃると知らなかったので、ちょっとびっくりしています。素敵な作品になりました。こうやって劇場で公開されるのはうれしいです。」と喜びの声を聞かせてくれた宮崎さん。西島さんも「こうやって、たくさんの皆さんと直接お会いできてうれしいです。」と笑顔を見せた。
今までCMプランナー、コピーライター、MVディレクターとして活躍、数々のキャンペーン、ヒットCMを手がけ、映画『男はソレを我慢できない』脚本を担当するなど、今もっとも旬なくクリエイター大宮エリー監督。本作ではスピッツ、宮崎さん、西島さんの持つ今までのイメージとは一味違う新たな魅力を引き出している。「自分がやりたかった、たくさんしゃべる宮崎さんと西島さんがいたり、重めのテーマをやっている二人がいたり、今までと違った二人がいるので、注目して見ていただけると」と見どころを話した。
西島さんは「すごく短い期間で撮影したことが凝縮された時間になっていると思います。大宮さんとスピッツの音楽と宮崎さんと僕が生のまんまぶつかってできた作品だなって思っています。」と話した。
宮崎さんは、「とにかくすごくしゃべっています。一つのシーンがとても長いんですけど、大宮さんがどこでカットをかけることを言わないで撮影が進んでいって、だいたいテストでまわして、一回目でしか出ない新鮮さというか、やっていて楽しかったので、それは見ている皆さんに伝わると思うし、生々しい感じです」と話し、映画を見た感想について「もともとスピッツの音楽を聞いていたのですが、この映画に参加して映像と音楽が一緒になっているのを見たときにすごく新鮮で、そのあとにスピッツの曲を聞くとワンシーンが浮かんだりしたので、さらにスピッツの音楽が楽しくなったり、映画を好きになってもらえたらいいなと思います。」と話すように、映画の中に使われているスピッツの楽曲は「正夢」、「楓」、「スカーレット」、「水色の街」、「青い車」、「遥か」、「ホタル」、「ロビンソン」、「スパイダー」、全9曲が盛り込まれている。
普段から親交のある3人の信頼関係があるからこそ撮影期間2日間、編集1日間という、異例の短期間での製作が実現した。大宮監督は「役者としても人間としてもリスペクトしているので、この二人じゃないとできないと思って、アテガキして書きました。二人以外考えていなかったので、そこに二人がいたから、みたいな感じです。」と話し、宮崎さんは「今までとは違う形ですごく好きな撮影方法だったし、西島さんとも3、4回目なんですよね。なんか違った形でお芝居ができて、それは大宮さんのおかげだと思っているので、とても大好きな人です。」。西島さんは「やっぱり大宮さんが面白いということですよね。大宮さんの持つ個人の力でいろんな仕事のオファーが来ていると思うんですけど、映画監督としての大宮さんも見ていきたいなと思います。」と話した。
いろんな縁から生まれた奇跡的な作品をさらに楽しむには、「海でのはなし。フィルムブック」がおすすめ!フォトストーリー、宮崎あおいさん、西島英俊さんのインタビューをはじめ、大宮監督の書き下ろし短編など盛りだくさんの内容が収められています。
(M.NIBE)