5月17日(水)映画『ポセイドン』の監督と主要キャスト3名が都内で来日記者会見を行なった。今回来日したキャストはカート・ラッセル、ジョシュ・ルーカス、エミー・ロッサム。

大晦日の夜、ニューイヤー・イヴを祝う「ポセイドン号」は巨大波「ロック・ウェーブ」によって180度ひっくり返ってしまう。果たして生存者はこの船から脱出することができるのだろうか・・・。カート・ラッセル演じるロバート・ラムジーとエミー・ロッサム演じるジェニファーは親子。婚約を言い出せない中で悲劇が訪れる。ジョシュ・ルーカスが演じるのは直感に賭けるギャンブラー。むやみに動かないことを指示する船長を無視して脱出をいち早く決断する。
「日本で公開するのはスリリングで誇りに思っている」と語るウォルフガング・ペーターゼン監督。豪華客船が転覆するという状況で、水中アクションがとてもハラハラさせる本作についてそれぞれ語ってくれた。

この映画はリメイクですが、なぜ今ポセイドンなのですか?
監督:「今の世の中では災害が多く起こっています。そういう状況に置かれた時に人間がどう行動するのか、ということを考え直す機会が必要だと思ったんです。オリジナルとは違う、リアルな映画を作ろうと思いました。いわゆる現代のメタファーですね。この映画を観てくれた方には登場人物のフィーリングをリアルに感じて欲しかったんです。ゆっくり観る映画ではなく、恐怖を感じて疲れて欲しいと思っています。疲れたけどおもしろかったと言わせたいですね。」

それぞれの役に共感できた部分は?
エミー:「私が演じたジェニファーとは年齢が同じです。でも彼女ほど勇気はないかな。この役を勇気をもってやれたことには満足してます。カートみたいなお父さんがいないことが違うところですね(笑)」
ジョシュ:「この映画に出てくるのはアクションヒーローでも特別に訓練を受けた人間でもないんです。それぞれたくさんの欠点を持った人達なんですね。完全ないい人間ではないけど、様々な経験を通して人間らしくなっていく。そういう点でいい役をもらえたと思ったし、共感もできました。似ているところは彼も僕も欠点だらけってことかな(笑)」
カート:「どんな役をやる時でも時間をかけて話合って研究に時間をかけるんですが、今回は設定を伝えられて、後は水に放り込まれただけという感じでした。観ている内に登場人物の関係がどうなっていくのか気になるものですが、監督はそれを忘れさせたかった。それは経験したことのないことで、興味深かったんです。」

水中シーンが多いですが、どうでしたか?
カート:「これほど水を使う映画は初めてでした。心理的な圧迫感があり、1度水の中に入ると中々出れなかったんだ。すごくプレッシャーを感じましたが、監督にビジョンをいかに映像化するかというのを考えて頑張りました。」
ジョシュ:「あれほどリアルに作れたのは、ほとんど全て自分達で演じたからです。そこまでやれたのは監督のマジックだろうね。」
エミー:「この映画ほど精神的にも肉体的にもハードなのは初めてでした。スキューバダイビングもしたことがなくて。でも私が演じた役は勇気のある女性だったので頑張りました。女だってできるんだ!ということを見せたかったですね。」
この発言にカートが「でも君は全然ビビらなかったよね!」と応え、エミーがガッツする姿も。
この映画でリアルな演技、恐怖、スリルを味わってみてください。

(umemoto)