4月8日、前代未聞世界初の衝撃のスーパーライヴメーション作品『立喰師列伝』の押井守監督、兵頭まこを迎えて、HMV渋谷にてトークイベントが行われた。

“立ち食い”というものには高校の頃から憧れをもっていたという押井監督。学校を
サボって立ち食いをすることはスリリングなことであり、非日常的な行為だったという。そして、その想いはアニメの中のキャラクターとしても登場することとなる。「牛丼仮面からはじまり、作品の中で、隙があれば登場させていました」。
今回、スーパーライヴメーションという方法を使用したことについては「主題が変なので、手法も変にしないとバランスが悪くなると思い、このような方法にしました。ただ、今回の方法も今までやってきたことの延長線上のもの。全く新しいものというのは出来ないと思います。次はミニチュアを使い、違ったものを作りたいです」と、また新たな押井ワールドを期待できそうだ。
「氷のようにするどく、マグマのように熱いお銀を演じたかったのに、最後に大変ことになってしまって…」とやや不満げに語るケツネコロッケのお銀を演じた兵頭まこ。「脚本を読んだ時に、削除して下さいと監督に言って、了承してくれたのに削除されていませんでした」これに対し、押井監督は「お銀というのは時代の“巫女”的な存在。巫女というのは神の前で踊るもの。だからあのような展開になった。それと、女立喰師といえば色気で勝負しなければ」とお銀の存在について弁明した。
ケツネコロッケのお銀は、今までのキャラクターの中でも、よく出来たキャラだという監督。「先行きのありそうなキャラクターなので、ラストも先行きがあることを案じたかった」

また、兵頭まこについては「女優の大切さを改めて感じました。おっさんばっかり撮っていると、心が荒んできましたが(笑)、紅一点の兵頭さんがいるだけで、自分もスタッフもテンションが上がり。集中力が高まりました。(笑)映画は綺麗なものを撮らなければいけないということを再認識しました」と語る。
最後に監督は「真面目に観ていないと笑えない映画。皆さんの思ったように周囲に広めてください」と話した。
(t.suzuki)

★4月8日渋谷シネクイント他全国ロードショー!
□作品紹介『立喰師列伝 』