クールな姉とヘナチョコな弟。2人だけが迷い込んだパラレルワールド。思春期の不安も孤独も、生きることの不条理も明るく受け入れ行きていく中学生姉弟のオカシク,セツナイ、ファンタジックストーリー。

3月11日(土)シアターN渋谷にて初日を迎え、主演のふたりと監督をゲストに初日舞台挨拶が行われた。

14才のエリ子(多部未華子)とひとつ年下の弟ダイゴ(新人、岩田力)の姉弟はある日突然、元の世界と“微妙”に違うパラレルワールドに迷い込んでしまう。そこは、街も家も学校もほとんど変わらないのに両親だけがいない世界・・・。そんな奇想天外な設定にもかかわらず、『ルート225』には、まだ成長しきれてない14才の少女の日常や心の揺れが細やかに、切ないくらい“リアル”に描かれている。

この作品で、主役エリ子を演じた多部未華子と、今回オーディションで大抜擢された新人岩田力、そして本作の監督中村義洋が登場。新人の岩田力くんはお客さんの前ということもあって、かなり緊張している様子。中村監督も、
「こんな春めいた日に初を迎えられて、1年前の撮影を思い出します。2人の身長も逆転したのを見て、懐かしく思います。」
と、ふたりの成長に目を細める場面も。

オーディションで選ばれたふたりですが、このふたりの決め手を監督に伺いました。
「ひとりひとりでの決め手もあるのですが、それよりもふたりが並んだときまぶたの重い目の感じとかが兄弟にしか見えないなって思ったんです。」

主役の多部未華子はこの作品について、
「エリ子との共通点は、気が強いとこ・素直じゃなとことか結構似ています。役作りというのがまだよくわからないんですけど、エリ子は素というかもう自分です。毎日が楽しくて、スタッフさんと話しをするのが楽しかったです。でも、去年のこの時期の撮影で花粉症がひどくて薬をのんだり、目薬をさしたり大変でした。」

この作品でダイゴを演じた岩田力は、キンチョウしながらも、
「カメラ、衣装さんとかがとっても優しくしてくれて楽しかったです。最後のエリ子とわかれる空港のシーンが難しかったというか、印象に残っています。」と。監督からも「頼もしい!」と言われていました。
ただ、お客さんの前でのフォトセッションはかなりキンチョウしてしまったようです。ちょっとぎこちない笑顔がとてもかわいい新人俳優さんでした。

(にいざわ あきこ)

□作品紹介
『ルート225 』