かつて『タイタニック』を超える興収6億ドル以上を稼ぎ出し政界をも揺るがした1本のポルノ映画が存在した。史上最大のヒット作の裏側を描く衝撃のディープ・ドキュメンタリー!
作品のエグゼクティブPRプロデューサーに就任した女優の荻野目慶子さんが都内でトークイベントに参加した。

(敬称略)
MC:映画をご覧になった感想・印象はいかがですか?
荻野目:率直に言うと驚きました。この映画(『ディープ・スロート』)が作られた1972年当時、私は8歳でこの映画のことは知りませんでした。この映画を観させて頂いて、たかだか33年前なのに、男女の性の考え方が(今とは)違うことに驚きました。この映画は社会や時代が(33年間の間に)急速に変化したということを、コミカルに真摯に描いています。

MC:『ディープ・スロート』はジャクリーン・ケネディなどのトップレディが見に行ったことでも話題になりましたが、女性の視点で見て、この映画はいかがですか?
荻野目:この1本の映画が作られなかったら、今のように性の喜びを享受できなかったと思います。ジャクリーン・ケネディなどの有識者でハイソサエティな女性が見に行ったことで、(当時と比べて)こんなにも時代は変わって、自由に性の喜びを楽しむことができるのは、ありがたいことですよね。
これだけの熱狂を巻き起こし、政治・FBI・マフィアを動かし、これだけのムーブメントを巻き起こした映画がこれまでに何本あるでしょう。

MC:現在荻野目さんは自由な環境でお仕事をされているわけですが、あの時代に荻野目さんがいたら、政府などの弾圧に対してなんらかの反対運動をされてましたか?
荻野目:していたでしょう。表現の自由は生きることの自由です。テレビは子供も見るのである程度の規制は必要ですが、映画や演劇は違います。常に疑問を持ち、見えていない世界にも目を向けることが必要です。

MC:観てない人に一言お願いします。
荻野目:幸福な性を感じている人は幸福な人生を得られます。男性も女性も違う肉体を持ち、男女が愛し合うということはその感覚がどういうものかをお互いにわかり合うことで幸福を得ることができます。そうしたことを真摯にとらえた映画です。この映画は恋人や友達と「私達はどうしたらいいか」を話し合うきっかけになると思います。

□作品紹介
『インサイド・ディープ・スロート 』