東京国際映画祭2005:ある視点部門「カミュなんて知らない」舞台挨拶
第18回東京国際映画祭の日本映画ある視点部門に出品された“鬼才・ヤナギマチ”の最新作「カミュなんて知らない」の舞台挨拶が、六本木ヒルズバージンシネマズで行われた。会場には、同じく日本映画ある視点部門に出品する「寝ずの番」を監督した津川雅彦(マキノ雅彦)が観客として現れた。
05年カンヌ国際映画監督週間出品、05年ニューヨーク映画祭出品に続き東京国際映画祭にも出品されたことを俳優陣は喜んでいる様子だった。そして松川直樹を演じた主演の柏原収史から更なるグッドニュースが!「なんと今作品の全米公開が決定しました。」
会場からは拍手が起こった。
久田喜代子役の前田愛は、「この作品がたくさんの方々に観ていただけてとても嬉しいです。どのような形でもいいので作品についての感想を教えていただきたいです。」と話した。製作にあたって監督は「カメラの前も後ろも若いエネルギーに溢れていて・・・、本田さんを除いてね(笑)。毎日新鮮な気持ちで撮影に取り組む事が出来ました。そういう意味でとても良い体験になりました」と笑顔で語った。
都心の大学生がごく平凡な高校生を犯した<不条理殺人>をテーマに、「タイクツな殺人者」と題された映画を製作することとなった。監督を務める松川は(柏原収史)恋人のユカリ(吉川ひなの)との関係にうんざりしているが、借金があるため別れを切り出せない。連日のハードスケジュールによる疲弊とハイテンションの持続が、学生達の間に思わぬエネルギーを作り出し、恋と友情にとスリリングな展開へと発展していく。そして取り返しのつかない出来事が!
観た後、観客になんとも言えない余韻を残す今作品。06年お正月ロードショー・・・あなたも<柳町ワールド>の世界にどっぷりとつかってみては?
(ハヤシ カナコ)
◇作品紹介
『カミュなんて知らない 』
□東京国際映画祭
http://www.tiff-jp.net/index_j.html