本日7月29日(金)発売される『パッチギ!』DVDを記念して、井筒監督をゲストに迎えたトークイベントがビックカメラ有楽町にて行われた。イベントスペースまで駆けつけた観客は、監督が語るエピソードに聞き入っていた。

 『パッチギ!』は恋、ケンカ、友情といった要素をふんだんに盛り込みながら、社会性をも見事に融合させている究極の青春映画。見る者の魂をゆさぶるそのストーリーが幅広い層に支持され、今年1月に公開されるや大ヒット&ロングランを記録した。「今までにないくらい、ものすごく反響があった作品です。講演とかにもいろんなところへ行きました。インタビューも300本以上は受けてるしね。今日ここに来る前もインタビューを受けてました。『パッチギ!』は何十年も前から追い続けてきたテーマを扱ってますから、僕もこれまでにないくらい頑張りましたね」。
 今回発売されるDVD(プレミアム・エディション)には、撮影風景やインタビューなど約111分もの特典映像が付く。その内容は、もう1本映画を見たかのように濃厚!その特典映像の中で特に印象的なのが、主演の塩谷瞬さんが何度も怒られている数々のショット。「それはもう、相当鍛えましたよ。むしろ役者さんたちのギャラを僕にください!という感じ(笑)」と笑う監督。確かに撮影を開始したばかりのキャストの顔と撮り終えた後の顔では、引き締まり方が違うように見える。
 「これまでのDVDについてる特典映像って、どれもぬるいでしょ。かっこいい部分しか見せてないんですよ。そんなわけないんです、映画って言うのは戦いだから。現場では罵声が飛び交ったりするんですよ。だから『パッチギ!』はもうとことん見せてしまえと。(プレミアム・エディションには)シナリオのレプリカまで付いてますからね。これを見ると、削ったシーンとかアドリブをどこで入れているかとかがわかります。映画は気どって撮るもんじゃないですし、おもしろい映画はなんぼ裏を見せても大丈夫なんですよ。だから今回はそのままやっていた通りの裏側を見せてあげましょう、と思ったんです」。 
 そして、監督の口から『パッチギ!』に関して新情報が飛び出した。昨年、釜山国際映画祭で上映され好評を博した本作は、近々韓国で劇場公開されることが決まっており、しかも新シアターの“こけら落とし”として上映されるとのこと。そして、この『パッチギ!』には続編の構想があるとの発言が!「第2楽章、第3楽章というふうに今後もシリーズとして作っていきたいです。いろいろアイデアはあります。戦争時代とかね。キャストは今後も有名・無名関係なく起用するつもりです」と語った監督は、『パッチギ』ブランド化に向けて、これまで以上に頑張っていきたいと意気込んだ。
 こうして真夏の蒸し暑い中行われた約30分間のトークイベントは、時に辛口に、時にユーモラスに語る井筒節が終始炸裂していたのだった。
(yamamoto)

☆DVD『パッチギ! プレミアム・エディション(2枚組)』(税込5,985円)/『パッチギ! スタンダード・エディション』(税込3,990円)はハピネット・ピクチャーズより7/29(金)発売!レンタルも同時スタート!

□作品紹介
『パッチギ!』

□関連情報
朝高生アンソン役を大熱演!高岡蒼佑『パッチギ!』DVD発売記念インタビュー!
「心にパッチギ食らわして、心の鼻血を出してくれ!」激動時代の青春を描き切った感動作『パッチギ!』井筒和幸監督 単独インタビュー