もうひとつの戦後史を熱く描く『渋谷物語』初日舞台挨拶!!
かつて渋谷に君臨し、戦後の混乱期を怒涛のごとく駆け抜けた一人の男・安藤昇氏の生き様を描く『渋谷物語』の初日舞台挨拶が5日(土)新宿トーアにて行われた。超満員の会場は、登壇者の梶間俊一監督、村上弘明さん、遠野凪子さん、嶋尾康史さんの登場を今か今かと待ちわびていた。
「戦時中、戦後のみなさんに負けないテンションでやりました」と挨拶したのは、安藤昇氏を熱演した村上弘明さん。安藤氏の強い希望で今回の出演が決定したとのことで、「実際の方の役をやるというのは規制もありましたが、安藤さんの印象的な目を表現させていただきました。ただ安藤さんは撮影現場に来るとドンっと座っていたので、めったなことはできないなと(笑)。また、安藤さんも僕の作品を見てくれていたそうで、縁みたいなものを感じています」と語った。
続けて、安藤氏の窮地を救う女優・遠藤奈々子を演じた遠野凪子さんは、「一番印象に残っているのがベッドシーン。撮影したのが真夏だったんですが、冷房のない小さなアパートにスタッフが何十人と入って、本番は格闘技みたいでした(笑)」、安藤組の幹部・花形敬を演じた嶋尾康史さんは「実在の人物ということでかなりプレッシャーを感じていました。自分なりにどうすればかっこよくなるか悩んでいた時、監督から「嶋尾の花形をやればいい」と言われて、それですごく楽になりました」とそれぞれ撮影裏話を披露した。
アウトロー作品や社会的評価の高い作品を手掛けてきた梶間俊一監督は、「寒い中、(お客さんが)こんなに集まってくれて嬉しい。他の劇場も大盛況とのことで、今、映画は純愛ブームですが、男の熱いドラマも支持されるんだと感じています」と満足げ。「この作品は悪い人は懲罰されるという、おもしろい教育映画です(笑)。ぜひ周りの人に薦めてください」と語り、時代考証を徹底し、4年半を掛けて作り上げた本作をアピールした。
(yamamoto)
☆『渋谷物語』は、渋谷TOEI1、新宿オスカー、銀座シネパトス、池袋シネマサンシャインほかにて全国ロードショー中!
□作品紹介
『渋谷物語』