大阪での公開、さらに渋谷シネ・ラ・セットでの1月28日までの上映延長(レイト枠から昼間の時間帯に繰り上げての上映も!)が決定し、着実にその輪が広がっている話題のインディーズムービー『2番目の彼女』。28日は川田希さん(キャスティング担当。また劇中劇で可愛いヒロイン役を好演)と幸積彩さん(『美女缶』『2番目の彼女』宣伝担当)をMCに、『美女缶』の筧昌也監督を招いて大森美香監督とのトークショーが行われた。

 インディーズムービー、オリジナル企画、シネ・ラ・セット公開という共通点のある『美女缶』と『2番目の彼女』。劇場公開がどんどん難しくなっている中でのインディーズムービーの公開と成功について、筧監督は「公開が決まってから“人に観せるということがいかに大変か”を実感しましたね。場所にはこだわりました。どうしても渋谷でやりたかったんです。キャッチーなタイトル、変わったストーリー、ポップなチラシなどが効いてくれたのでは」と。「立派な方々に集まって頂いたので、なんとか公開できたらとは思ってたのですが、尺が65分ということで難しいなと感じていました」という大森監督の言葉に、「『美女缶』も61分なので、よく分かります。でも、僕がこう言うのも何ですが、60分位の尺の映画って面白いもの多いですよね?」と筧監督。
 オリジナルストーリーの発想はどこから?との問いかけには、「『美女缶』はタイトルがまず思いついて、それがそのままストーリーになりました。人の想像力を刺激したいという思いがあって。懐かしいんだけど不思議な感じを出したかったです。僕は中2のちょっとマセた男子が面白いって言うようなものを作っていきたいんですよ(笑)」(筧監督)、「カップルに制限を与えてみたらどうなるか。「2番目でいいから」と言って付き合いだした二人の末路は?と考えたのが始まりでしょうか」(大森監督)。
 そして恒例!「2番目の彼女」はアリかナシか!?筧監督のお答えは「前田綾花さんなら…(笑)」。「でも自分が「2番目の彼氏」だったら嫌だな〜、3番目くらいならラクでいいですけどね。次、『3番目の彼氏』作りましょうか?カッコよく『サードマン』とかいうタイトル付けちゃったりして(笑)。あ、大森さん、『美男缶』撮りますか?」と、間断なく笑わせてくれた筧監督の溢れ出るアイディアには、「さすが!」と拍手してしまいたくなるほど。
 今後に関しては「『マインド・ゲーム』(湯浅政明監督)みたいな、整理されていなくて勢いで作っている感じのもの、個性を出し切っているようなものをいずれ作れたらと思いますね」(筧監督)、「色々やりたいことはあります。しっとりした恋愛映画も作ってみたいですね」(大森監督)とのこと。お二人の中にはきっとまだまだ色々な種が眠っているのだろうと、これからの作品に対して自然と期待感が高まってしまうようなトークショーとなった。

 『2番目の彼女』は、来年も楽しいトークイベントを行っていく予定。お時間のある方はぜひ劇場へ!また、大森監督が脚本を担当している『インストール』が現在公開中、1月からは月9ドラマ『不機嫌なジーン』が始まる。筧監督は2月25日発売の『美女缶』DVDの編集にかかりきりで、本編の他にもかなりお得な特典映像が収録されるそう。こちらもお楽しみに!
では、どうぞ良いお年をお迎え下さい。
(村松美和)

■『2番目の彼女』は、渋谷シネ・ラ・セットにて公開中!ほか全国順次公開
大森美香監督インタビュー
主演:北村有起哉インタビュー
□作品紹介
『2番目の彼女』
『美女缶』