昨日の前夜祭で観客の期待度は最高潮に達した『オールド・ボーイ』が本日いよいよ初日を迎えた。突然さらわれ監禁され15年後にこれまた突然解放された主人公、復讐に心をたぎらせ爆発ヘアーで初パーマを体験し全身でオ・デス役を演じあげた主演のチェ・ミンシク、オ・デスを監禁した張本人、クールで繊細に初悪役を演じたユ・ジテ。上映後にこの2人が登場し舞台挨拶を行った。
解放されたオ・デスがはじめて入った店で生タコを素手でつかみ食いする衝撃のシーンについてミンシクは「韓国では生タコを食べるんですよ。でももっと小さいタコで、お箸でくるくるつまんで食べるもの。オ・デスのあの食べ方は彼の復讐心を表現しています。」とコメント。また、初の悪役に挑戦したユ・ジテは「シナリオを読んでうれしかった。よく役者のイメージについて質問されますが、私がイメージというよりも、俳優として与えられた役を一生懸命再現するのが務めだと思っています。」と真面目に俳優論を語ってくれた。
今回で初共演となるミンシクとジテ、お互いの印象はというと、
チェ「ほんとにすごく背が高いな、と(笑)。お世辞ではなく、本当に彼は韓国の中でも最も俳優らしい俳優です。これからどんどん年をとってさらに作品ごとに期待されていく役者になると思います。」
これに対しジテは、
「僕だけでなく、チェ・ミンシクさんは韓国の俳優みんながリスペクトしている存在。この作品はいい俳優、いい監督、いいスタッフに恵まれて、それだけ僕の重圧も大きかった。それを引っ張ってくれたのはチェ・ミンシクさん。」と答え「彼の顔のシワが僕はうらやましいです。」とほほえんだ。
また、オ・デスが15年の監禁生活で食べつづけたとして劇中登場する“「紫青龍」の揚げ餃子”を横浜中華街の人気店「招福門」が再現し、2人にプレゼント。さっそくほおばったミンシクは「僕が監禁部屋で食べてたのとはすごくグレードアップしてる(笑)」とコメントするとお店の人はすかさず「15年来のお得意さんに『ニラをもっと入れろ』と言われたのでそうしました。」と作品内のセリフのやりとりを彷彿とさせる会話も機知でかえした。

最後に2人からこれからみる観客へメッセージ!
チェ・ミンシク「みなさん、観た後も絶対に内容は口外しないでください!」
ユ・ジテ「テレビやインターネットでみる映画もあるけど、『オールド・ボーイ』は必ず劇場で観てください。観ないと後悔しますよ。」

韓国ドラマで韓流を押えた気になっている方、韓国映画はさらに熱い、鋭い、そして深い!その極めつけがこの『オールド・ボーイ』。人間の業や孤独を描いているが、クールでスタイリッシュ、そしてエロくて詩的、さらに捨て身の復讐劇。韓国映画最高峰『オールド・ボーイ』を見逃すな!
(綿野)

☆『オールド・ボーイ』はシネマスクエアとうきゅう、有楽町スバル座ほか全国拡大ロードショー!

□作品紹介
『オールド・ボーイ』