今年の東京国際映画祭コンペティション部門に出品されている奥田瑛二監督『るにん』の記者会見が行われた。
監督デビュー作の『少女〜an adolescent』は、パリ映画祭、AFI映画祭など海外で高い評価を得ることができ衝撃のデビュー作となった俳優・奥田瑛二。
2作目である『るにん』では演じる映画女優は松坂慶子しかいないと絶賛し、出演交渉にあったという。上映後の記者会見が行われた。
奥田監督「昨夜のパーティでシャンパンの飲みすぎましてここ49階の会見場に到着しましてうつろな状態の中、松坂さんに逢いましたら目が覚めした。」
松坂慶子「コンペに出品されて感激しております。奥田さんのおかけでだと思っております」
西島千博「喜三郎役を演じました、このような芸術的な作品に出演できれうれしです。」
小沢まゆ「この映画、奥田監督の情熱と愛情が注がれた作品に出演できて光栄です。」
伊藤麻里也「この映画がデビュー作で光栄に思っております。」

———このように重厚な作品を制作されて訴えたいなテーマは?
奥田「重厚と受け止めていただきお褒めの言葉をいただいてありがとうございます。
私にどんな映画が作れるかと考えて、監督として人間として作れる次回作は“愛”がテーマしかないだろうと考え、前作『少女』では警察官と少女の関係の愛を作ってみました
2作目には時代劇という難しいテーマ、そして難しい製作であるということで自分に足かせできせて挑んでみました。
以前から10年で5本を撮ってみたい、若い監督には、倍以上になろうという足かせになるくらい監督をやってみたいという意気込みがあって製作しています。
第2作目として真夏の八丈島という舞台で衣服をすべてを脱ぎして、俳優の本質をさらけ出し、私は自分が描きたい“愛”を描き、見る側からは、切ない愛をどう感じてもらえるかという“真実の愛”を描けたのではないかと思います。
———松坂さんを起用された理由?
奥田「映画というものには、映画女優が必要で、映画女優は、わたしの中では田中絹代さんしかいない、しかし今は存在しない人であり、現在の映画女優は誰かと考えたときに松坂さんだと感じたのです。
松坂さんの演技は、魂を投げ出したような演技で何度もみてきており、歳の差の恋人の“愛”を演じるには、松坂さんしか私のあまたの中になかったです。
松坂「脚本を読ませていただいて、待っていた映画だと感じました。」
———香港でもフルーツ・チャン監督の作品に出演していますが?
松坂「愛は浄化するという奥田監督が言っていますが、ラストシーンを撮り終えたときにいままで持っていたなにかがスーっと抜けていった感じがしたんです。来週、香港でフルーツ・チャン監督の作品の出演作のプレミアがあるのですが、初めて男性の役を演じました、その役でも“愛”について演じていますが、“愛”は強いもの、“愛”が起点なっていろんなものを起こすんだなぁと演じて感じました。
そして、いい監督は本当に強い信念、意思、芸術性をお持ちでこのような思いについていける女優になりたいと思っています。」
———映画に出演して
西島「始めての映画で、人生が変わってしまうくらいの映画初出演で、自分はバレーダンサーとして3歳からやってきましたが、想像がつかない映画の世界、悩んだときもあり、監督と松坂さんがいつもそばにいてくれて支えてくれたことが経験になりました。」
奥田「私が俳優もやっており、通常の専業監督と違って俳優の悩みをわたしは知っています。その悩みを理解できたので、前作の小沢さんもときも役者の気持ちが分かるんです。西島さんもバレーを通じてその感覚は映画俳優として共通する素質はあると思います。その俳優人のコラボレーションはすばらしいものだと思います。
この映画では役者全員がかつらをつけずに1年前から髪の毛を伸ばして地毛でやっております。わたしも髪の毛を切って剃髪で参加しました。
それくらい今後の時代劇はそれくらいの意気込みが必要だと感じています。
(YAS)

□作品紹介
るにん
□東京国際映画祭
http://www.tiff-jp.net/index_j.html