『クリムゾン・リバー』から3年。この陰鬱で奇怪な世界の始まりは、フランスで98年に出版され40万部を超える大ベストセラーとなったジャン=クリストフ・グランジェ原作の小説にある。雪山に閉じ込められた死体が発見されたのをきっかけに、完全犯罪を見事に暴いていく二人の刑事の活躍に、ヨーロッパ全土はむろん、日本でも興行収入15億円を叩き出す、大ヒット作となった。この成功を期に、本作のシリーズ化が決定。ジャン・レノの再登用は勿論の事、『レオン』でタッグを組んだリュック・ベッソンが脚本を担当する事で、『クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち』では全てにおいてスケールアップして誕生した。今回ジャンの相棒刑事をつとめたのは『ピアニスト』で高い評価を得た若手実力派ブノワ・マジメル。今回の二人が挑むのはフランス・ロレーヌ地方で起こったこれまた怪事件。12世紀に建立された由緒ある修道院で、壁に掲げられたキリスト像から血が流れ出すという奇怪な事件が起こる。ヨハネの黙示録を背景としたカソリックホラー。二人揃っての来日となった会見では、「今回ははげしいアクションもあるし、宗教的なものを扱っているから人間の喰暗い部分にスポットを当てたものになっているよ。ロケ地は、本当に寂しい場所でそこの雰囲気が役作りにもずいぶん役立ったよ」とジャン・レノ。大先輩ジャンとの共演についてブノワは「え?若い俳優じゃないの。まだそんなに経験もないって聞いたよ。」とジョークを飛ばし、とっさに”バレチャッタ!”という表情をしてみせることでジョークの応酬をしてみせたジャン。(ユーモア好きなフランス人ならではですね。)「本人が隣にいるから話しずらいけど、ジャンとの仕事は喜びだった。周りを気楽にしてくれる人で、彼の持っている素晴らしいものを他の人にも分け与えてくれる人でした。ジャン・ギャバンなどに代表される戦後の偉大な役者などと同じような力をもっている役者だと思います。」とマジメにいいなおした。

☆『クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち』は2004年5月29日より日劇3ほか全国東宝洋画系にてロードショー

□作品紹介
クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち