石井聰瓦監督最新作『DEAD END RUN』、公開初日舞台挨拶
昨年公開された『ELECTRIC DRAGON 80000V』ではそのライブ感覚でスピード感あふれるサウンドとともに疾走する映像が、ジャームッシュやタランティーノをも唸らせた石井聰瓦監督。「新しい驚きや発見を生み、未知の体験と感動との出会いを作り出す”探検”への第一歩になれれば」と監督が語る新作、『DEAD END RUN』がシネクイントにて公開された。三つの物語によって構成されるストーリーは、それぞれすべて”逃げる男”が登場しひたすら逃げ、追い詰められた先で何かに出会う。観る者は彼らが逃げる理由もわからないまま、疾走する音とともに、物語を超えた新しい体験をすることになる。
3つのストーリーにそれぞれ登場する逃げる男を演じるのは、『五条霊戦記』『ELECTRIC DRAGON 80000V』と立て続けに石井作品に出演し、バンド”MACH1.67”として監督と共にバンド活動を行うなどもはや盟友である永瀬正敏&浅野忠信。その両人に加え、石井監督とは初仕事となる伊勢谷友介。公開初日に監督と伊勢谷、永瀬の三人が舞台挨拶を行った。
石井聰瓦監督「観てる時はもちろん、家に帰った後に思い出して、そこからまた映画がはじまるようなものにしたいと思って作りました。かなり大胆な思い切ったことをやりたいと思っていたんですが、ほとんどどうなるかわからない状況だったので、僕が作ったというよりもみんなの化学反応で出来た作品です。」
伊勢谷友介「僕も映画を作っているので(監督作『カクト』が今夏公開された)監督のこだわりはすごく伝わってきました。観て打たれちゃうような映画です。走るシーンでは本当にキツかったです。」
永瀬正敏「あと引く映画ですので2度3度みて欲しいですね。浅野(忠信)もチャーミングですよ。」
あり
5.1chリニアサウンド再生という画期的な音響やデジタルシネマという側面から最先端のテクノロジーが導入されているが、実際は低予算の中での手づくり感いっぱいの制作だったと明かした石井監督。
石井「変わった体験をする映画だと思います。テレビのブラウン管からは味わえない、スクリーンから飛び出すような役者たちの肉体や息づかい、感情を味わってください。」
(綿野)
☆『DEAD END RUN』はシネクイントにて公開中!!