爆笑の渦!国広富之&松崎しげるの伝説の迷コンビ『トミ−とマツ』が蘇る!!
1979年から1981年までの間TBS系列で放映され、その熱血ぶりと奇想天外なギャグセンスで老若男女をお茶の間に釘付けにし、ドラマの世界に楽しい革命を起こした大人気テレビドラマ『噂の刑事 トミ−とマツ』がなんとDVDで発売!これを記念して、”トミ−”こと国広富之さんと”マツ”こと松崎しげるさんを迎えてHMV渋谷でトーク&握手会が行なわれた。当時、視聴者を熱狂させた伝説の名コンビの復活に会場は大変な盛り上がりをみせ、放映当時を振り返りながらのふたりのトークは爆笑の嵐につつまれた。役を離れた現在でも、まるで漫才コンビのように楽しいふたりのお話、とくと御堪能下さい!
松崎しげる(以下マツ)「渋谷は懐かしいねぇ」
国広富之(以下トミ−)「ここではよく撮影してたけど、だいぶ変わりましたよね。あの時は恥ずかしかった。僕はそばで見てるだけだったけどそれだけで恥ずかしかった。」
マツ「よく渋谷の町中で肉体美をさらしていましたからね。『トミ−とマツ』ほどコメディタッチの刑事ドラマっていうのはなかったですからね」
トミ−「そうですねあれだけふざけてるのはね。」
マツ「国広富之っていうのはそれまでシリアスな役しかやってなかったからね」
トミ−「そうです。ですからあの役は楽しみましたよ。タイトルがまたおかしいんですよね。(といってDVDパッケージを遠ざけて見る)」
マツ「だいぶ遠くなりましたね。オレもこういう小さい字、全然みえない!」
トミ−「あのね、タイトルが『キン好きトミ好きマツ嫌い』とか。第一話は渋谷でしたよね。目黒川のあそこを2人で水しぶきあげて走りましたよね」
マツ「あそこは、すごい汚な〜い川でね、ねずみの死体だとかゴミだとかがいっっぱいなんだよ。しかもセリフしゃべりながらだからその汚い水が口ん中入ってきてさ」
トミ−「松崎さんの口の中からネズミのしっぽがでてきたり、とかね」
マツ「いろんなことありましたね」
トミ−「僕の松崎さんの第一印象は、スタジオに入ってくるなりジェームス・ブラウンの真似をするんですよ。あのですね、スタッフの記録係りに”ケロチャン”ていう子がいたんですけど、その子が『あだ名は”ケロ”でーす』って言った瞬間にでましたね。松崎さんのあれが・・・」
マツ「『オウ!ゲロッパ!!』」
トミ−「そう!それですよ!松崎さんがジェームス・ブラウン歌ってるの聴いたことなかったから『あーっそっくりだっ』て思って。」
マツ「まあ、初芝居だったけどプレッシャーはなかったんですよ。うれしいのでいっぱいで。裏番組が銭形平次だったんで、自分もみてたくらいだし。だけどさ、こうしてDVDになるってことは”永久保存”されるってことでしょ?うれしいよなぁ」
トミ−「DVDに印刷されてる写真がいいですよね。まださ、ふたりもさ、若くって、かわいくってさ。今はさあ、ふたりが寄ると触るとね、『老眼になった』とかさ、『人間ドック行った?』とかねそういう話しになんのよ。最近ぼくなんかドラマやるとね当時アシスタントやってた子が、今じゃもうカメラマンになってるんですよ。感動しましたよ。」
マツ「あんたさー、『トミ−とマツ』終わってからさ、『ふぞろいの林檎たち』とかさ、最近もほらDNAのドラマ昼に高橋ひとみさんとやってたやつ。ま〜、なにしろ暗い役ばっかじゃないのさ」
トミ−「私は関西人ですからノリはいいですよ。」
マツ「そうそう。『トミ−とマツ』のやる前もやっぱりそういうイメージであったんだけど、実際撮影してから『なんだよ、楽しい青年じゃないか』と思ったんだよ。僕もさ、マツは演技はゼロといってもいいくらい、ほとんど素だね。」
トミ−「松崎さんはもう小さい頃からなんか面白いことばっか狙ってやってるような子だったんじゃない?」
マツ「そうそう。親戚連中が集まったりした時なんか、みんなの前で『粋なクロベエ〜見越しの松に〜徒な姿の洗い髪〜』なんてウケねらって歌ってたら、親父に『そんな歌子供が歌うンじゃねえ!!』てこっぴどく叱られてましたから。ずーっと怒られっぱなしの人生ですよ。今はお母ちゃんに怒られてますから。彼女の方が23才も年下なのに。」
トミ−「僕は毎回耳がピクピクッてなるのをアップで撮ってたんだけど、百回以上もこうして耳のアップ撮ってる人も珍しいと思いますよ。ギネスブックのせたいくらい。まあチャレンジしてくる人がいないからダメですけど。」
マツ「小道具さんも一生懸命その小道具作ってくれてましたよね。耳をピクピックさせる・・・」
トミ−「耳ピク棒って呼んでたね。」
マツ「とにかくみんな、楽しんでイロイロ工夫してやってたね。」
トミ−「今みたくCGなんて使えない時代でしたから。とにかく全部ナマで撮らなきゃなんないから」
マツ「そうだよな。オレ達だってもうあの頃と違ってジジイなんだからシージー使ってさ。『その後のトミ−とマツ』なんて作りたいね。」
トミ−「シージー思いっきり使ってね!マトリックスみたいのとかさ。」
マツ「いいねぇ。あ!でも俺腰悪くしてるからもしかするとアレできないかも。・・・まっ、そこらへんはうまくやってもらうとして。」
トミ−「みなさんによろこんでもらえるならなんでもやりますよー!」
マツ「暗い世の中だから楽しくしたいね」
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(綿野 かおり)